竹女ぼさま三味線をひく

著者の夫は青森県芸術鑑賞協会の設立に係わったのち、高橋竹山のプロデューサーとして、世界の竹山に名を知らしめた故佐藤貞樹氏である。高橋竹山より16歳年上でボサマの手引きをしながらその芸を引き継ぎ、津軽三味線の芸域を高めた故市川竹女の生涯を通じて津軽のボサマたちの世界を描いている。市川竹女が、「ぼさま」のことを書き残して置かなくてはと、著者に訴えて生まれた本著は、竹女の証言だけでなく、著者自身が一緒に青森中を巡ってボサマたちの足跡を辿るなど、津軽三味線、津軽民謡の略史として、また研究資料としても優れた作品である。竹女とは旧知の仲であった高橋竹山や恩師・成田雲竹、津軽三味線の始祖と言われている仁太坊などについての証言も豊富で面白い。津軽三味線を深く知るためにも、関係者には是非読んでもらいたい渾身の一冊である。(著者よりご恵贈いただきました)

津軽書房 野澤陽子著

定価 1,785円

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