じゃむ じゃむ 通信
2003 1・10 bP6
今年のお正月は寒さも一段と厳しく、年末から風邪を持ち越した私にはその寒さが大変応えました。インフルエンザに捕まってしまったようです。冬眠状態のお正月でした。
昨年、長い間心の隅に引っ掛かっていた『アウシュヴィッツ』を訪ねる旅をしました。
ポーランドの首都ワルシャワに次ぐ第2の都市クラクフの近くにそれは在ります。クラクフは現在のローマ法王の故郷であり、街では約半月後に里帰りをするローマ法王を歓迎するための飾り付けの準備があちこちで見られました。
アウシュヴィッツへ行くにはクラクフからの直通バスに乗るのが一番便利なので、バスを利用しました。私と妻は前日にチケットを購入して車中で検札を受けました。早めに乗り込んだので、他の乗客が来るまでには時間がありました。すると若いカップルが乗り込んできて、検札のガイドにチケットではなく、封筒から取り出した一枚の書類を手渡しました。
書類を読み終えたガイドは一言 『オーケー』
書類を手渡したカップルの女性は 『サンキュー』
これで彼らはチケット無しで乗車出来たわけです。彼らも私達と同じように旅行者と見受けました。何故なら彼らは英語を話していたからです。私達は現地通貨で値の張る往復チケットの代金を支払いました。
私の推理・・・彼らのどちらかの縁者がアウシュヴィッツに収容された側の人間で、しかるべき機関の証明があれば便宜が得られる。
この推理は、アウシュヴィッツのガイドが『現在のアウシュヴィッツの運営は収容された人々の孫の世代に支えられています』という説明が根拠です。多分、これは人的にも、資金的にも、、、支えられているという意味だと思うのですが。因みに入場料は無料、写真撮影自由、日本語のアウシュヴィッツ案内書も無料でもらえます。アウシュヴィッツの現地での名称は『国立オシフィエンチム博物館』です。
アウシュヴィッツと聞いて私が最初に思い浮かべる光景は、鉄道の引き込み線の遙か向こうに収容所の建物が見える、、、というものです。
最初に訪れたアウシュヴィッツ、即ちビルケナウ地区にあるアウシュヴィッツ1号にはその光景はなく、そこから3q離れたブジェシェンカ地区のアウシュヴィッツ2号と呼ばれる所にありました。そこは1号より遙かに広大な敷地であり、建物のほとんどは現在は見あたりませんが、監視塔、電気が通っていた有刺鉄線、門などが残されていました。敷地内を歩きながら『彼らはどんな思いでこの有刺鉄線の内側から外の世界を見ていたのだろう、、、』と思いました。
アウシュヴィッツ1号にはここで何が行われたのかを物語る展示がされており、犠牲者達が残していったおびただしい量の身の回り品や、彼らの毛髪から作ったカーペット、毛布等がありました。入り口の門には収容者が作らされた『ARBEIT MACHT FREI 』(働けば自由になる)という文字が掲げられていますが、よく見ると『ARBEIT』の『B』の文字は上のカーブのふくらみが下の部分より大きく『B』が逆さまになって見えるのです。ガイドからその説明を受け、見て確かめたときは胸が熱くなりました。彼らは多分知っていたのだろうと思います。自由になれる可能性は低い、、、と云うことを。こういう部分で抵抗の気持ちを示したのだと云われています。
昨年から、大国の絡んだ内戦や国単位の対立が報道されていますが、『戦い』に込められた狂気のエネルギーが生み出したこのアウシュヴィッツを二度と作らせてはいけないと思わずにはいられません。(健)
これからの アートスペース 予定
舞踊芸術としてのオイリュトミー公演
「賢治の世界を舞う」 を開催します。オイリュトミスト キム ハヌル ・ 金 玲希
日時 : 5月25日(日) 午後2時開演 場所 : 小山生涯学習センター (ロブレ6F) 費用 : 大人 2000円 小中学生 1000円 幼稚園生 500円 主催 : アートスペース じゃむじゃむ
母音「あ」「い」「う」「え」「お」を体で表現するとどうなるでしょう。円の内側に向かってうずまくように動いていくと心の中はどんな変化が起きるでしょう。外側に向かって動いていくとどうなるのでしょう。オイリュトミーはドイツの教育学者ルドルフ・シュタイナーが心と体をバランスよく育てるための芸術教育として編み出されたものです。昨年の鳥山敏子さんの公演のお話にも出され、その後の質疑応答でも話題になりました。今回、オイリュトミーについての初歩的なワークショップを交え、キム ハヌル・金 玲希さんお二人に宮澤賢治の世界をオイリュトミーで表現していただきます。隠れた舞踊芸術の1つを体験、鑑賞してください。初めての方大歓迎!
後日詳しいチラシを送付させていただきます。
珈琲ハウス 近況
2003年1月からコーヒーメニューに『パリの空の下』が加わりました。
コーヒーの自家焙煎も始まる予定です。乞うご期待!!
ART SPACE & COFFEE HOUSE じゃむ じゃむ〒323-0026 栃木県小山市本郷町1−7−2(和田屋新館そば)TEL 0285-24-3870 FAX 0285-22-0763